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「完璧にやらなきゃ」といつも気を張っていて、気づけばクタクタになっている。
「こんなにしんどいのは、自分の性格がおかしいからなんだろうか」
こんなお悩みを解決します。
この記事を書いているのは、当相談室所属のカウンセラーです。
これまで多くの方から寄せられた「完璧を求めすぎて疲れてしまう」というお悩みに向き合い、
その背景にある考え方のクセと、少しずつ心を軽くしていく方法について、心理的なサポートを行ってきました。
完璧主義でしんどさを抱えているのは、決して珍しいことではありません。
真面目で責任感の強い方ほど、同じような苦しさを一人で抱え込んでしまいがちです。
この記事を読むことで、完璧主義の背景にある自分自身の考え方に気づき、無理に完璧を目指し続けなくてもいいのだと思えるようになり、少しずつ肩の力を抜いて過ごせるようになります。
完璧主義とは、物事に対して高い基準を設け、その基準を満たすまで努力し続ける性格や思考の傾向を
指します。
完璧主義は、責任感の強さや丁寧な仕事ぶりとして周囲から評価されることが多い性格です。
しかし本人にとっては、常に高い基準を追い続けることが大きな負担になり、疲労やストレスの原因になることも少なくありません。
当相談室にご相談くださった方の中にも、先の半年間のスケジュールをすべて事前に決めており、そこから少しでも予定がずれることに強いストレスを感じてしまう、という方がいらっしゃいました。
周囲からは「計画性がある」「几帳面」と見られる一方で、本人は常に予定通りに進めなければという緊張感を抱え続けている状態です。
完璧主義には、努力を成長につなげられる健全なタイプと、自分を追い詰めてしまう不健全なタイプがあるといわれています。両者の違いは、失敗をどう受け止めるかにあります。
先ほどの、半年先までスケジュールを決めておきたい方も、予定がずれること自体を「自分の管理能力の失敗」と捉えてしまう傾向がありました。
完璧主義にも色々なパターンがありますが、いくつかの共通した特徴があります。
他人からどう見られているかを常に意識し、評価が下がることを過度に恐れます。
任された物事を最後までやり遂げようとする責任感が強く、途中で手を抜くことができません。
当相談室にいらした別の相談者さんには、「他の人であれば気にしないような細部までこだわってしまい、結果として仕事の進捗そのものを遅らせてしまう」という方もいらっしゃいました。
周囲との折り合いに苦しみながらも、「自分でも変えたいと思っているのに、気づけば同じパターンを
繰り返してしまう」と話されていたのが印象的でした。
中間の評価を受け入れにくく、少しでも計画通りにいかないと「失敗」と感じてしまいます。
先の半年間の予定を細かく決めておきたいという方も、「計画通りに進む」か「計画が崩れる」かの二択で物事を捉えており、
その中間、たとえば「多少ずれても、結果的には問題なかった」という受け止め方が難しいようでした。
失敗を「自分の価値が下がること」と結びつけてしまい、行動そのものを避けてしまうこともあります。
完璧主義は、自分自身に向くだけでなく、周囲の人にも向かうことがあります。
当相談室には、このパターンの悩みを持つ方もいらっしゃいました。
「他人の抜けや細かいミスが許せず、常にイライラしてしまう」
「すべてが気になってしまい、気が休まらない」
という自身でも制御できない感情に疲弊した姿でお見えになったことを覚えています。
こうした特徴の背景には、共通する心理があります。
厚生労働省の調査でも、仕事において強いストレスを感じる要因の上位に「対人関係」や「仕事の質」が挙げられており、他者からの評価は多くの人にとって大きな関心事であることがわかります。
完璧主義の人は、この気持ちが特に強い傾向にあります。
100のうち99がうまくいっても、できなかった1つのことにばかり意識が向いてしまいます。
細部にこだわりすぎて進捗が遅れてしまうという方も、周囲からは十分な出来だと評価されていても、本人は「まだ直したい部分がある」という意識から離れられずにいました。
手を抜くことが「怠けている」と感じられ、常に全力で取り組み続けてしまいます。
子どもの頃、結果に対して厳しく評価される環境で育つと、「結果を出さなければ認められない」という思考が根づきやすくなるといわれています。
他人のミスが許せず常にイライラしてしまうという方も、振り返ってみると、ご自身の家庭環境の中で「できて当たり前」という基準を求められて育ってきた背景がありました。
心理学の研究でも、親が子どもの失敗に対して過度に批判的であった場合、子どもは「ありのままの自分では認められない」という感覚を持ちやすくなり、それが大人になってからの完璧主義につながる、という指摘があります。
学校での競争環境や、社会に出てからの失敗経験なども、完璧主義の傾向を強める要因になり得ます。
特に、大きな失敗を一度経験したことがきっかけで、「二度と同じ思いをしたくない」という気持ちから、必要以上に慎重かつ厳格に物事へ取り組むようになるケースも見られます。
家庭環境だけがすべての原因ではありません。
こうした背景を踏まえると、完璧主義には良い面と苦しい面の両方があることが見えてきます。
【メリット(良い面)】
【デメリット(苦しい面)】
完璧主義がもっとも苦しくなるのは、「結果を出せたかどうか」と「自分に価値があるかどうか」が、頭の中で同じものになってしまうときです。
少しのミスや、計画からのわずかなずれさえも、「自分はダメだ」という評価に直結してしまいます。
先の半年間のスケジュールを細かく管理していた方も、予定が崩れることを「自分の管理能力の失敗」、ひいては「自分自身の失敗」として受け止めてしまっていました。
理想と現実のギャップに苦しみ、努力の量に見合った成果が出ないと感じるとき、しんどさは特に強まります。
頑張っているのに、思うような評価や結果につながらない。そのこと自体が、さらに自分を追い込む原因になってしまうこともあります。
細部へのこだわりから仕事の進捗を遅らせてしまうという方も、「自分でも変えたいのに変えられない」というもどかしさを抱えていました。
完璧主義は、頑張りが足りないから起こるのではなく、頑張り方そのものが自分を苦しめる方向に向いてしまっている状態、とも言えます。
すべてに全力を注ぐのではなく、重要度に応じて力の配分を変えてみましょう。細部にこだわりすぎてしまう方には特に、「今回は、ここまでのクオリティで十分」と、あらかじめ力を入れる場所を決めておくことが助けになります。
取り組みを始める前に、完成度や時間の面から「ここまでできれば十分」というラインをあらかじめ決めておきましょう。完成度そのものではなく、あらかじめ区切りを設けておくことで、際限のない努力を防ぐことができます。
理想を持つこと自体は悪いことではありません。ただ、理想と今の自分を同一視しないことが大切です。
一日の終わりに、できたことを1つでも書き出す習慣をつけてみましょう。
自分に厳しい人ほど、無意識のうちに他人にも同じ基準を求めてしまいがちです。他人のミスにイライラしてしまうという方には、「相手も自分とは違う基準で頑張っている」と捉え直すことが、気持ちを楽にする助けになります。
結果がどうであれ、取り組んだ過程そのものを認めてあげることが大切です。
頑張り続けることに慣れていると「休む=サボっている・怠けている」と感じてしまい、立ち止まることに強い抵抗を抱きがちです。
当相談室のご相談でも、「休日も何かしら生産的なことをしていないと落ち着かない」というお声をよく伺います。
常に『何かをしていないと自分の価値が下がる気がする』という焦りが、心を休ませることを邪魔してしまうのです。
しかし、休むことは決して「なまけ」ではなく、次に進むための大切な準備時間です。
車で言えば「ガソリン補給」や「メンテナンス」と同じで、定期的に休まなければエンジンそのものが焼き切れてしまいます。
まずは「休むのも仕事のうち」と捉え直して、意識的にスケジュールの中に「何もしない時間」を取り入れてみてください。
「完璧にできない自分は、ダメなんじゃないか」。
その気持ちは、あなたがそれだけ真剣に、物事と向き合ってきた証拠でもあります。
しんどさに振り回されるのではなく、「もう十分頑張ってきたよ、というサイン」として受け止めてみること。そして、自分にとって無理のないペースや基準を、少しずつ整えていくこと。
それが、完璧主義と上手に付き合っていく第一歩です。
今日できることを、ほんの少しだけ。「ここまでで十分」と決めてみる、
できたことを1つ書き出してみる、それだけで、あなたの心は少しずつ軽くなっていきます。
しんどさを感じたときは、「あ、頑張りすぎているサインだな」と、優しく受け止めてみてください。
時には、カウンセリングなど、専門家のサポートを受けるのもとても有効です。
誰かの助けを借りることは、決して「弱さ」ではありません。
シャンティ心の相談室では、心の寄り添いを大切にしています。
本記事に登場した3人の相談者さんのように完璧主義の苦しさを抱えている方のお話を親身になって
受け止め、問題の解決に導いていきます。